はじめに:現金化後に直面する「返済の現実」
クレジットカードを現金化した後、その利用額に対してどのように返済するか──これは非常に重要な問題です。特に、一括払いと分割払いを選んだときの「金利(=手数料)」の差によって、最終的な返済総額が大きく異なる可能性があります。
本記事では、カード現金化のリスクに触れつつも、すでに現金化してしまった方のために「一括払い vs 分割払い」の実例シミュレーションと注意点をわかりやすく解説します。
クレジットカード現金化はそもそも規約違反|注意喚起
まず大前提として、クレジットカード現金化はカード会社の利用規約違反にあたります。発覚すれば以下のリスクが伴います。
- カード利用停止・強制解約
- 残高の一括請求
- 信用情報への事故登録(いわゆる「ブラックリスト」)
本記事は、すでに現金化をしてしまった方、または返済に悩んでいる方への情報提供を目的としており、現金化そのものを推奨するものではありません。
一括払いと分割払い、選べる?何が違う?
クレジットカード現金化で発生した利用額は、通常のショッピング利用と同様に請求されます。ここで返済方法の選択ができます。
比較項目 | 一括払い | 分割払い |
---|---|---|
金利(手数料) | 0%(発生しない) | 実質年率12〜15%前後 |
月々の負担 | 大きい(1回で全額) | 少額に分割可能 |
総返済額 | 元本のみ | 元本+手数料=多くなる |
柔軟性 | なし | あり(回数選択可能) |
【実例シミュレーション】返済総額の差を可視化!
たとえば、10万円をカード現金化した場合を例に比較してみましょう。
① 一括払いの場合(翌月全額返済)
- 返済総額:100,000円(手数料なし)
② 分割3回払い(実質年率15.0%)
- 月々の支払い:約34,100円
- 総返済額:約102,300円
- 手数料:約2,300円
③ 分割6回払い(実質年率15.0%)
- 月々の支払い:約17,400円
- 総返済額:約104,400円
- 手数料:約4,400円
④ 分割12回払い(実質年率15.0%)
- 月々の支払い:約9,100円
- 総返済額:約109,200円
- 手数料:約9,200円
👉 回数が多くなるほど、支払いはラクになるが、手数料は確実に増えていく点に注意。
「分割の方が安心」は危険かも?リボ払いにも注意
分割払い以上に注意すべきなのが「リボ払い」です。毎月の返済額が固定になる代わりに、返済が長期化しやすく、金利も高いため、知らず知らずに膨れ上がる債務の温床となります。
- 実質年率:15〜18%
- 残高が増えれば返済年数が延び、手数料も増える
- 多くの人が「気づいたら借金地獄」に
現金化後の返済で困ったときの選択肢
現金化後、分割にしても返済が難しい…そんなときは、早めの対応が重要です。
相談先の例
- クレジットカード会社:支払い相談窓口(返済猶予や分割相談が可能な場合あり)
- 消費生活センター:悪質業者や被害相談に対応
- 弁護士・司法書士:任意整理・債務整理の相談
- 日本クレジットカウンセリング協会:無料相談可
よくある質問(FAQ)
Q1. 現金化した分も分割払いに変更できますか?
A. 基本的にショッピング枠として利用した金額であれば、支払い方法変更は可能ですが、カード会社ごとに異なるため確認が必要です。
Q2. 分割手数料はカード会社ごとに違いますか?
A. はい。実質年率(12〜15%前後)が一般的ですが、カード会社により異なります。ご自身のカード規約を必ず確認しましょう。
Q3. 分割を選んでも現金化がバレたらどうなりますか?
A. 支払い方法に関わらず、現金化が発覚すればカード停止・強制解約の可能性があります。
Q4. 返済が遅れた場合の影響は?
A. 延滞利息の加算、信用情報への記録などが発生し、今後のローン審査などに影響します。
まとめ:返済方法の違いを理解して、損しない選択を
- 一括払いは金利ゼロ。返済額は最も少ない。
- 分割払いは月々の負担が少ないが、手数料で総額は高くなる。
- リボ払いは危険性が高く、避けるべき。
- すでに現金化してしまった場合は、冷静に返済計画を立て、必要に応じて専門家に相談することが重要。